10数年前から、全国各地で個人やグループによる
「オープンガーデン」の開催が増え、
見知らぬ人同士が庭を見せ合って情報交換をすることで
《花仲間》という《和》が拡がっています。

取材で行った北海道のご夫婦が
「私たちのオープンガーデンに来た方が、庭を見て感激して
《あななたちの近くに住みたい》と来月引っ越してくるんです」
とすごく楽しみにされていたり、
またある方は、高齢になり、嫁ぎ先の娘さんの
「近くに引っ越してきたら？」という誘いに、
なかなか踏ん切りがつかないでいたそうですが
「オープンガーデン」がきっかけで各地を訪れるようになり、
花仲間も増えて、引っ越す決断ができたという話も聞こえてきます。

このように「オープンガーデン」を通し、
「花」という共通の趣味によって、
その人の人生や暮らしが明るく楽しいものになっていくことは
本当にすばらしいことです。
また、花を飾り、全国各地から人に訪れてもらうことで、
人の目が集まり安心して住める街づくりも可能になっていきます。

今後は、《オープンガーデン前線©》が桜前線のように、
南は沖縄から北は北海道まで《花の文化》として
北上していってくれたらうれしいです。

核家族化が進み、人と人との交流が少なくなってきている昨今の社会。
そんな中で「オープンガーデン」の取材に訪れることで、
植物や花が、いかに人同士を繋ぐ担い手になっているかがわかります。
このすばらしい取り組みが続いていくよう、
下記の「オープンガーデン憲章」をしっかり守って、
より多くの方に末永く楽しんでいってもらいたいです。